「高カカオチョコレートが良いって聞くけど、どんな効能があるの?」
「高カカオチョコレートで認知症予防はできるの?」
などのお悩みはありませんか?
高カカオチョコレートは様々な健康効果が期待できるとして有名ですが、
この記事では、高カカオチョコレートが持つ脳への健康効果についてお話しします。
高カカオチョコレートとは
高カカオチョコレートとは、カカオ分70%以上のチョコレートのことです。
高血圧や糖尿病の予防・改善、免疫力強化、脳機能の維持、認知症予防などの効果が期待できることが分かっており、
健康を気にする方に注目されているチョコレートです。
その中でも、記憶や学習能力を維持するのに役立ち、認知症を予防するとしても注目されています。
どんな成分が、どのような働き、効能によって脳への健康効果を期待できるのか見ていきましょう。
2つの成分の働きと効能
高カカオチョコレートに含まれているカカオポリフェノールとテオブロミンの2つの成分が、
脳への健康効果に関わっています。
カカオポリフェノール
カカオポリフェノールとは、カカオ豆に含まれているポリフェノールの一種で、チョコやココアなどに含まれています。
カカオポリフェノールの大きな特徴として、強い抗酸化作用があります。
その強い抗酸化作用が、脳細胞の酸化(ダメージ)を防いでくれます。
また、カカオポリフェノールには「BDNF((脳由来神経栄養因子)」を増やす働きがあります。
※BDNF(脳由来神経栄養因子)とは、脳の神経細胞の成長を調節するもので、脳細胞の増加に不可欠な物質です。
BDNFには記憶や学習などの認知機能との関連性が報告されており、これが低下することが認知機能の低下の原因の一つになる可能性が考えられています。
また、BDNFは65歳以上では加齢とともに減少することが報告されています。
さらに、カカオポリフェノールには血管拡張作用があります。
それにより脳血流量が増え、脳への酸素供給が安定し、脳機能の維持に役立ちます。
明治と国立研究開発法人理化学研究所 生命機能科学研究センター健康・病態科学研究チームの研究により、
高カカオチョコレートの摂取により、
連続した認知課題遂行時に、認知機能のパフォーマンス低下が抑制すること
集中力を維持すること
の2つが明らかになりました。
これらは、カカオポリフェノールが脳の活動量を制限することにより、エネルギー使用量が少なく済んだことによるものである可能性が示唆されました。
テオブロミン
テオブロミンとはカカオなどに含まれる成分で、特有の苦味に関連しています。
テオブロミンは、カフェインに似た中枢神経を刺激する働きがあります。
それが脳の活性化につながり、集中力や記憶力を高めるとされています。
テオブロミンが脳におだやかな刺激をすることにより、
精神状態を安定させる鎮静作用となることでリラックス効果へとつながります。
テオブロミンは、中枢神経の血管を拡張させる働きがあります。
それにより血管の血流量が増え、体温が上昇することにより、冷えやむくみの改善効果が期待できます。
効果的な食べ方
量:1日25gを5回に分けて食べる。
食べ方:朝・昼・夕の食前と、午前と午後の食間に食べる。
注意点:毎日、3か月以上継続する。
イタリアでの調査では、1日25gの高カカオチョコレートを数回に分けて3か月間食べたところ、
肝臓の数値(ALTやγ-GTP)やコレステロールなどの数値が改善したそうです。
また、糖尿病の予防・改善につながることもわかっていることから、
脳の老化にも影響する生活習慣病のリスクを下げる可能性があるとされています。
まとめ
高カカオチョコレートに含まれる、カカオポリフェノールとテオブロミンにより、脳への健康効果が期待できることがわかりました。
高カカオチョコレートは脳への健康効果以外にも、様々な点で注目されている食材です。
普段のおやつ選びに、高カカオチョコレートを選んでみるのもありですね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
当記事は高カカオチョコレートの過剰摂取により、健康を増進や疾病が治癒するとしたものではありません。
日々の食生活では主食・主菜・副菜を意識したバランスの良い食事を心がけましょう。
また、疾患を抱えている人は医師と相談の上、取り入れるか検討してください。
参考
栗原毅. ”BDNF(脳由来神経栄養因子)を増やす 1日25gの高カカオチョコ”.名医が教える! 人生最後の10年を元気に生きる脳と体のつくり方. 2024年2月, 50~51
↑その他にも、サルコぺニアなどの足を強くする方法や脳梗塞・心筋梗塞を防ぐ方法、老人性うつを防ぐ方法などについて書かれています。わかりやすく読めるので基礎知識のない方にもおすすめです。