「人工甘味料の種類について知りたい」
「どの人工甘味料が危険なの?」
などの疑問はありませんか?
この記事では、人工甘味料の種類ごとの特徴や実際の商品に使われている人工甘味料についてお話しします。
人工甘味料とは
人工甘味料とは、化学合成によって人工的に作られた甘味料のことです。
同じ甘味料である砂糖に比べるとカロリーが低いため、ダイエット向きの食品などに使用されていることが多いです。
しかし、低カロリーというメリットはあるものの、
発がん性や肥満のリスクがあるなど、健康に良いとはいえないものです。
人工甘味料について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
人工甘味料とは|危険性があり、健康や体に悪い理由について人工甘味料一覧
普段使用されることが多い人工甘味料や、
人工甘味料のように使われる天然甘味料を細かくみていきましょう。
アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)
危険度:
砂糖の200倍の甘さ
種別:合成甘味料
アスパルテームは、アミノ酸(アスパラギン酸・フェニルアラニン)とメチルアルコールを結合させて作ります。
アメリカで1965年に作られ、アメリカでは1981年に使用が認められましたが、
頭痛、目まい、不眠、視力低下、味覚障害などを起こしたという苦情が相次いだそうです。
日本では1983年に使用が認められ、様々な食品に使用されるようになりました。
アスパルテームはフェニルアラニンを含んでいるため、
フェニルアラニン脳症の新生児が摂ると、脳に障害が起こることがあります。
2023年7月に国際がん研究機関(IARC)によって、
「発がん性の可能性がある」と発表されました。
アセスルファムカリウム
危険度:
砂糖の200倍の甘さ
種別:合成甘味料
酢酸由来のジケテンを原料として作られる人工甘味料です。
1967年にドイツで偶然発見され、日本では2000年に使用が認められた人工甘味料です。
水に溶けやすく加工しやすいことが特徴で、飲み物やデザートなどによく使用されています。
動物実験により、肝機能障害や免疫力低下が起こることが示唆されています。
スクラロース
危険度:
砂糖の600倍の甘さ
種別:合成甘味料
ショ糖の3つの水酸基を、塩素に置き換えて作られます。
1976年にイギリスで作られ、日本では1999年に使用が認められた人工甘味料です。
アセスルファムカリウムの苦味を隠すために、一緒に使用されることが多いです。
動物実験では、脾臓や胸腺のリンパ組織の萎縮、下痢とそれに伴う体重減少などがみられたとのことです。
サッカリン
危険度:
砂糖の350倍の甘さ
種別:合成甘味料
1878年にアメリカで偶然発見された人工甘味料です。
水に溶けにくいため、チューイングガムにのみ使われています。
動物実験により発がん性がみられており、一度使用が禁止されましたが、その後再び使用可能となっています。
この影響もあってか、現在日本ではほとんど使用されていません。
ステビア
危険度:
砂糖の200倍の甘さ
種別:天然甘味料(人工甘味料ではない)
ステビアの葉から熱水で抽出し、精製することで作られます。
1971年に日本で初めて商品化された天然甘味料です。
不妊・避妊作用や精巣への悪影響がある可能性が示唆されていますが、それを否定する報告もあります。
また、糖質が少ないことやインスリン抵抗性を改善する可能性があることなどにより、糖尿病の食事療法で使われるケースもあります。
この中では比較的安全な方です。
エリスリトール
危険度:
砂糖の0.7倍の甘さ
種別:糖アルコール
トウモロコシなどを原料として、酵素を用いて発酵させて作られます。
1848年にスコットランドの科学者によって発見された糖アルコールです。
多量摂取により消化器症状が生じる恐れがあるとされていますが、適量摂取であれば問題は無いと考えられています。
そのため、この中では最も安全であると考えられます。
しかし、糖尿病など心疾患の危険を伴う基礎疾患がある人は、血中エリトリトール濃度が高い場合、心臓発作や脳卒中のリスクが2倍になると示唆されています。
人工甘味料を糖尿病の食事療法に活用することはありますが、その際エリスリトールは選択できません。
人工甘味料が使わている商品
甘味料
使用されている人工甘味料
エリスリトール
アセスルファムK
アスパルテーム
スクラロース
アドバンテーム
(表示順通り)
パルスイートは人工甘味料で作られているようなもので、それが特徴でもあります。
糖質制限のロカボマークもついていますが、健康的な商品とはいえないため、おすすめはできません。
使用されている人工甘味料
エリスリトール
ラカンカエキス
ラカンカ抽出物
(表示順通り)
ラカントSは、エリスリトールとラカントエキスを軸として作られています。
人工甘味料の中では比較的安全だと思いますが、人工甘味料への依存などを考慮すると、日用使いはおすすめできません。
食べ物
使用されている人工甘味料
エリスリトール
アスパルテーム
アセスルファムK
スクラロース
(表示順通り)
0kcalの甘いゼリーなどには人工甘味料が確実に使われています。
糖尿病でない限り0kcalのゼリーは選ばずに、普通のゼリーを食べて、その分運動するようにしましょう。
使用されている人工甘味料
アスパルテーム
ステビア
(表示順通り)
飴も人工甘味料が使われている商品が多いです。
ですが、飴に関しては1回の食べる量も多くないですし、気にする必要はないと考えます。
1日5~6個食べる場合は控えた方がいいかもしれませんが、1個程度なら虫歯防止の観点から考えても、人工甘味料使用のものでも良いのかなと思います。
飲み物
使用されている人工甘味料
アスパルテーム
アセスルファムK
スクラロース
(表示順通り)
0kcal飲料は人工甘味料でできているようなものです。
そのため、糖尿病の方以外は控えたほうが良いです。
私の経験上、糖尿病の方は甘いジュースが好きなので、栄養指導では1日1本までなら良いですよ。と説明しています。
しかし、飲まなくても大丈夫なようでしたら、飲まない方が断然健康に良いです。
使用されている人工甘味料
アスパルテーム
スクラロース
(表示順通り)
プロテインは糖質量を抑えるために人工甘味料が使用されているものが多いです。
本気で筋トレしている人は、人工甘味料無しの商品を選んでいる方が多いですが、筋トレ初心者の方は人工甘味料入りのプロテインをがぶがぶ飲んでいる方が多いです。
筋肉を付けるために、1日何回も飲む商品だからこそ、人工甘味料が入っていない商品を選ぶことをオススメします。
まとめ
よく使用されている人工甘味料には、以下のようなものがあります。
アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)
アセスルファムカリウム
スクラロース
サッカリン
ステビア(※天然甘味料)
エリスリトール
特に上4つは危険度が高いです。
かつ、上4つのうちいずれかはダイエット向き食品に使用されていることが多いので、気を付けるようにしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考
食品添加物(甘味料)について(一般財団法人 食品環境検査協会)
渡辺雄二. ”新版「食べてはいけない」「食べてもいい」添加物”.大和書房,2023年11月.147~149,192~193,204~206ページ
カロリーゼロの甘味料、心臓発作や脳卒中リスク増大と関係 米研究(CNN)
↑この本では人工甘味料を含む添加物について、詳しく説明されています。先日話題になった「紅麹」に関しても、腎機能への問題点について書かれているなど、確かな情報が書かれています。興味のある方はぜひご購入下さい。