栄養補助食品の活用例は多種多様です。
不特定多数の人に向けて発信するメディアでは、情報提供に限界があります。
そこで、以下のような質問例を頂けましたら、私ならこうアドバイスします。という内容を書いてみました。
質問例は適当に作ったものですので、誰でもないのですが、当サイトを見て栄養補助食品の使い方、活用方法を聞いてみたいという方がいましたら、ぜひ問い合わせフォームよりご連絡ください。
質問例
75歳女性、身長150㎝、体重35㎏、一人暮らし
加齢により様々な機能が低下してきており、四肢の痛みもあるため活動量も減少している。
要介護2と認定。訪問介護を月に20回利用している。
食事は、ヘルパーさんに作り置きまで作ってもらっている。
また、宅食も活用し食べるものはすぐに用意できる環境にある。
痩せてしまったため、体重を増やそうとしてプロテイン飲料を買ったが、美味しくなかったため飲むのをやめてしまった。
夫は数年前に死別。
現在は近くに住む息子が定期的に訪問して、見に来てくれている。
簡易モニタリング
BMI15.6で痩せ(おそらく栄養状態も悪化している)
必要エネルギー量:約1200kcal(活動量の減少により、筋力が減少している可能性が高く、必要エネルギー量はもう少し下がる可能性あり。)
嚥下状態:不明(きざみ食相当と推定)
ヘルパーさんが、どこまで食生活に気を使っているか不明。
体重を増やそうとプロテイン飲料を選ぶということは、食事・栄養に関して詳しい知識が無い状態と言える。
(プロテイン飲料は、運動時の筋力・体重増加のために飲むものであり、高齢者向けではない)
しかし、「体重を増やそうとプロテイン飲料を買った」とのことから、体重を増やしたいという意思があることが分かる。
夫と死別していることから、精神的支柱がなく、無気力な状態にある可能性が高い。
そのため、食事面や介護面でのアドバイスは、聞き入れてもらえない可能性が高い。
今後の目標
栄養状態改善、残存機能の維持、体重の維持(増加)が大切です。
BMI15.6では痩せすぎなため、いつ状態が悪化してもおかしくありません。
また、ここまで体重が低下している高齢者では高確率で栄養状態も悪化しています。
また、嚥下能力は不明ですが、ヘルパーさんの食事を食べられているという事から、少なくともきざみ食相当の食事は食べる事ができると考え、咀嚼・嚥下機能の維持が大切であるとしました。
そこで、現在の食事に加えてクリニコのエンジョイカップゼリーを、3食のうち1食に追加しましょう。
(1日+80kcalのエネルギー補給、ビタミン・ミネラル補給)
また、水曜日と日曜日はニュートリーのCP10ゼリーも別の1食もしくは間食に追加しましょう。
(たんぱく質、ビタミン・ミネラル補給)
いったんそれで様子を見て、全量食べられないようであれば、週にエンジョイカップ×5、CP10×2で1日補食1個食べてもらうようにしてください。
たんぱく質補給により、栄養状態が少しずつ改善してくるはずです。
ただ、体重はそんなに増えないと思います。
1か月後問題なければ、エンジョイカップをアイソカルゼリーハイカロリーに変更します。
(150kcalのエネルギー補給)
週にCP10ゼリー×4、アイソカルゼリーハイカロリー×3を食べてもらうようにしてください。
さらに1か月後の体重が0.5㎏増えた、35.5㎏になっているはずです。
補食を食べてもらうときは、「体重を増やして元気になってもらいたい」と気持ちを伝えることで、美味しくなくても食べてくれると思います。
また、四肢の痛みがあることは理解していますが、リハビリ・運動のケアもヘルパーさんなどに相談するようにしてください。
いったん想定はここまでで、何か問題点があった場合や、何もなかった場合(2か月後)再度ご連絡ください。
このような感じでアドバイスを送ると思います。
今回使用した商品例↓
補食選びに悩んでいる方は管理栄養士に相談してみてはいかがですか
補食選びに悩んでいる方は、管理栄養士に相談してみることをおすすめします。
近くに管理栄養士がいない場合は、私でも構いませんし、
対面で話を聞きたい場合は、少し大きい病院に行って「管理栄養士に相談したい」と申し出れば管理栄養士が出てきくれると思います。
もし私に相談いただける場合は、上記のような返答をすると思います。
また、その際は
「性別」「年齢」「身長」「体重」「活動量」「食事内容」はほぼ必須で、
「嚥下能力」「問題点」「身体状況」「血液検査値」など詳細であれば詳細であるほど、アドバイスしやすくなります。
お悩みの方は、以下よりご連絡ください。
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