肉がやわらかいと美味しく感じますよね。
また、高齢者や病者などではやわらかくないと食べられない場合もあります。
私も先日顎を怪我したため、肉をやわらかくして食べていました。
この記事では、肉をやわらかくする方法をさまざまな視点からお話しします。
①たんぱく質分解酵素
特定の食品に含まれている「たんぱく質分解酵素(プロテアーゼ)」によって、肉がやわらかくなります。
酵素により、肉の結合が切れるためやわらかくなるのです。
さらにうま味も増え、より美味しく感じます。
たんぱく質分解酵素を含んでいる食品には以下のようなものがあります。
・生姜
・玉ねぎ
・キウイフルーツ
・パイナップル
・舞茸
・麹
など
生姜チューブでも、舞茸粉末でも構いません。
料理を作る前に、これらを肉に揉みこんでおくことでやわらかくなります。
特に舞茸はグアニル酸という、うま味成分を多く含んでいるため、肉との相性も良くさらに美味しくなります。
②酸性の調味料
肉を酸性にする(pHを下げる)ことによって、やわらかくなります。
酸性にすることによって、保水性が高まります。
さらにpHが3~4ほどの酸性になると、酸性プロテアーゼが活性化し、たんぱく質の分解が起こりやわらかくなります。
調理法としては、マリネ液に漬け込むなどの方法があります。
その他にも酸性の調味料(酢、レモン汁、炭酸水、ワインなど)に漬け込むだけでも大丈夫です。
③食塩水
肉に適量の食塩を加えると保水性が高まります。
ただし、食塩を振りかけるのではなく、食塩水に漬け込むことで効果が得られます。
また、食塩濃度が高すぎると、肉が引き締まり硬くなってしまいます。
適切な食塩濃度は3%程度とされています。
また、たんぱく質分解酵素を持つ「塩こうじ」を使うと、より効果的で、簡単です。
④物理的にやわらかくする
・筋を切る
・肉たたきでたたく
・ひき肉にする
・繊維に対して直角に切る
・長時間煮込む
などすることで、物理的にやわらかくすることもできます。
①~③は、揉みこむ、漬け込むなど時間がかかりますが、
繊維を切る、筋を切るなどは時間をかけずにできるので、時短しつつ、軟らかくしたい方はこの方法が良いでしょう。
まとめ
肉をやわらかくするには、
たんぱく質分解酵素、酸性調味料、食塩を活用したり、物理的に繊維を壊すなどの方法があります。
少しの手間で、肉を高級品に仕立て上げましょう。
食べやすく、美味しくなることで食事の時間がさらに楽しくなります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考
医療情報科学研究所. ”クエスチョン・バンク 管理栄養士国家試験問題解説2021”.メディックメディア,2020年7月,381ページ