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人工甘味料とは|危険性があり、健康や体に悪い理由について

「人工甘味料って危険なの?」

「人工甘味料を砂糖の代替として使ってもいいの?」

などの疑問はありませんか?

この記事では、人工甘味料の危険性や正しい付き合い方についてお話しします。

人工甘味料とは

人工甘味料とは、化学合成によって人工的に作られた甘味料のことです。

そもそも甘味料とは、甘味をつけるための調味料のことです。


甘味料は、糖質系甘味料非糖質系甘味料に分けられます。

糖質系甘味料には、以下のようなものがあります。
・砂糖
・でんぷん由来の糖(ブドウ糖、果糖など)
・その他の糖(ガラクトオリゴ糖など)
・糖アルコール(キシリトール、エリスリトールなど)

非糖質系甘味料には、以下のようなものがあります。
・天然甘味料(ステビアなど)
・合成甘味料(アスパルテーム、アセスルファムKなど)

これらの内、
糖アルコールと合成甘味料が、人工甘味料に該当します。


人工甘味料は、エネルギー(カロリー)がほとんどないため、

低カロリー商品、0kcal商品、エナジードリンクなどに使用されていることが多いです。

また、その魅力からダイエット目的で砂糖の代替品として料理に使っている人もいます。

WHOのガイドライン

WHOは2023年5月に「人工甘味料の使用に関してのガイドライン」を発表し、

「WHOは、合成甘味料を体重管理や生活習慣病のリスク低減の手段として使用しないように勧告しています。」

と提言しています。

これは、人工甘味料が体重増加を起こすことや長期的な使用により体への悪影響があると考えられているためです。


また、国際がん研究機関(IARC)は同年7月、

人工甘味料のアスパルテームについて「発がん性の可能性がある」との見解を示しました。

人工甘味料の危険性

砂糖に比べてカロリーが低いというメリットはあるものの、

それを上回る以上の悪影響を及ぼす可能性があります。

肥満のリスク

短期間(数か月)の研究では、人工甘味料の使用により減量効果を認めたとするものがある一方で、

長期間(年単位)の研究では、人工甘味料の使用が多い方が体重増加を認めたとするものがあります。


詳しい原因は分かっていないですが、

人工甘味料入りのお菓子やデザートを食べすぎて、胃の容量が膨らみ、ある程度の食事量を取らないと満足できなくなってしまった可能性や、

人工甘味料を砂糖の代替として料理に活用したものの、満足度が減り、間食が増えてしまった可能性や、

人工甘味料により腸内環境が悪化し、太りやすい体質へと変わってしまった可能性などが考えられます。

生活習慣病のリスク

人工甘味料の長期的な摂取により、糖尿病、心血管疾患、また死亡のリスクが高まることが報告されています。

しかし、人工甘味料は血糖値や血清脂質(悪玉コレステロール)などへ直接影響を与えるものではないこともわかっています。


そのため、人工甘味料により生活習慣病が直接的に悪化することは無いが、

何らかの影響(生活習慣の偏り、食嗜好の変化、体質の変化)により生活習慣病、または死亡のリスクとなってしまう可能性があります。

発がん性のリスク

長年、人工甘味料は発がん性があると考えられていましたが、

2023年7月に正式に国際がん研究機関(IARC)により、人工甘味料の1つであるアスパルテームが「発がん性の可能性がある」と発表されました。


特に大腸がんへの影響が示唆されており、

人工甘味料が腸内環境を悪化させることにより、腸の炎症が起こり大腸がんのリスクになると考えられています。


大腸がんまではいかなくとも、

腸内環境の悪化により、栄養が十分に消化・吸収できなくなり、

ニキビや肌荒れなどの悪影響が出る可能性があるとも考えられています。

人工甘味料との正しい付き合い方

と、ここまで人工甘味料に対して否定的にお話ししましたが、

実際、様々な食品に添加されているため、完全に避けることはかなり難しいです。


そのため、人工甘味料と正しく付き合うためのポイントを2つお伝えします。

①砂糖の代替として日用使いは禁止

砂糖の代替として、人工甘味料を使うのはやめましょう。

人工甘味料は、特に長期的な摂取が危険です。

砂糖の代替として日用使いしてしまうと、確実に長期的に使用することになってしまいますので控えるようにしましょう。

②人工甘味料が使われている食品の食べすぎは控える

一般食品に含まれている程度であれば、国の安全基準に沿った量しか使用することができないため、一応安全ではあります。

しかし、人工甘味料入りの食品を食べすぎてしまうと、安全基準内であってもいくつかのデメリットが生じてくる可能性が高いです(肥満、生活習慣の悪化など)。

ですので、人工甘味料入りの食品の食べすぎは控えましょう。

また、人工甘味料入りの食品の習慣的な摂取も控えましょう。

ただし、極端に人工甘味料を控えて生活に支障が出てしまう場合は、ある程度の摂取量なら許容範囲内と考え、適切な摂取を心がけてください。

まとめ

人工甘味料は、人工的に作られた甘味料のことです。

砂糖に比べてカロリーが少なく、ダイエット向きの食品ですが、

健康面でのリスクが大きく、使用を問題視されている添加物です。

WHOのガイドラインでは、体重管理や生活習慣病のリスク低減目的で使用しないようにとされており、糖尿病の食事療法など特別な使用用途以外での日用使いは避けた方が良いでしょう。

また、肥満、生活習慣病、発がん性のリスクもあるため健康的な添加物とはいえません。

仮に使用する場合でも、日用使いを避け、使用されている食品の多量摂取は控えるようにしましょう。

簡単にできるダイエット方法は不健康を伴うものが多いので、正しい選択ができるように知識を付けることが大切です。

最後までお読みいただきありがとうございました。



参考

Use of non-sugar sweeteners,WHO guideline(World Health Organization)

人工甘味料の使用に関するWHOガイドラインについて考える(農畜産業振興機構)

人工甘味料の種類と特徴! 栄養士が考えた上手な使い方(カンロ株式会社)