「嚥下能力の低下している父に、水分補給ができる栄養補助食品を教えてください。」
「脱水症対策ができる栄養補助食品を教えてください。」
などのお悩みはありませんか?
この記事では、管理栄養士がおすすめする水分補給用の栄養補助食品を11商品紹介します。
目次
おすすめの選び方
ほとんどの場合、容量=水分量と考えて良いと思います。
しかし、栄養補助食品の中には、エネルギーを同時に摂れるようにしている商品もあり、水分量が容量に比べてやや少なくなっている商品もあります。
また、1日に必要な水分摂取量は1~1.5L(食事以外で)と言われています。
この数値を目安に商品選びをしましょう。
高齢者では喉の渇きを感じにくくなると言われています。
また、夜間にトイレに起きたくないと考え、飲み水を制限してしまう方もいます。
成人に比べて飲む量が減っているにもかかわらず、
筋肉量の低下により体内の水分貯蓄量が減少している場合や、腎機能の低下により尿量が多くなっている場合もあり、排出する水分量も多くなっているために、脱水症になりやすいとされています。
そんな脱水症対策には、電解質に配慮された商品が良いです。
電解質バランスが優れている飲料は普通の水と比べて、吸収速度が速いことが特徴です。
脱水時に必要な水分をより早く吸収することで、低~中度脱水症に有効とされています。
「経口補水液」と記載されている商品は、電解質などに配慮されていますので、参考にしてみてください。
嚥下能力が低下していてまともに水分補給ができない場合は、嚥下しやすいように作られているゼリータイプの商品を選ぶようにしましょう。
普通の水やお茶などにとろみをつける方法もありますが、少し手間がかかります。
ゼリータイプの商品は、そのような手間を省くことができるという点も魅力の一つです。
水分補給目的の栄養補助食品には、「吸収しやすいように」「飲みやすいように」するために、塩分が付加されています。
500ml当たり1.5gほど入っているものもあります。
飲みすぎてしまうことで、血圧などが悪化する恐れがありますので注意しましょう。
11商品を比較
おすすめ11選
特に嚥下能力の低下している人におすすめ
「水分補給」目的の栄養補助食品で唯一、特別用途食品【えん下困難者用食品】の表示許可を取得している商品で嚥下能力の低下している人でも、一番飲みやすいと思われます。
塩分も少なく、ある程度電解質に配慮されているため「水分補給」に最適です。
アイソトニックグリーン(マスカット風味)もあります。
塩分摂取量を抑えたい方におすすめ
今回紹介している商品の中では、塩分量が一番少ないため、塩分の過剰摂取への心配が軽減できます。
また、ゼリー飲料タイプの商品でスムーズに嚥下できるように工夫されていることや、3種類の味付けがある点も魅力です。
塩分少なめの経口補水液を飲みたいという方におすすめ
脱水症の場合は他の経口補水液と比べてやや劣りますですが、脱水症にならないよう予防目的で水分を摂る場合は、塩分量がやや少なくても大丈夫です。
1日数回に分けて飲むようにすると良いでしょう。
甘さ控えめで飲みやすいゼリー飲料を探している方におすすめ
運動後の水分補給にもおすすめ
レモン風味がついていて飲みやすいです。
また、クエン酸も配合されており、疲労回復効果も少し期待ができます。
脱水症での水分補給の場合、第一選択肢!
特別用途食品【病者用食品(個別許可型)】として、脱水症のための食事療法(経口補水療法)に用いる経口補水液です。
との表記を許可された商品です。
製作メーカーは点滴(輸液)などに強いメーカーで、電解質の配合には絶対的な信頼があります。
脱水症予防として飲む場合は塩分の過剰摂取に注意して、1日1本を上限に飲むようにしてください。
電解質に配慮された商品を探している方におすすめ
「明治アクアサポート」と言う商品名で特別用途食品(病者用食品)に登録されているが、この商品では無いそうで、公式ホームページでは、
「本品は、消費者庁許可の特別用途食品(病者用食品)ではありません。」
と記載されています。
何が何だか、よくわかりませんが、
電解質に配慮があるため、水分補給には適しています。
ゼリータイプの商品を探している方におすすめ
他、特記事項無し
ゼリータイプの商品を探している方におすすめ
ライチ風味があり、少し飲みやすくなっています。
感染性胃腸炎による下痢・嘔吐の脱水状態の水分補給におすすめ
特別用途食品【病者用食品(許可基準型)経口補水液】の表示許可を取得しており、脱水時の水分補給に適しています。
ゼリータイプの商品はないため、嚥下能力の低下している方には使用困難です。
やや甘い味付けの商品を探している方におすすめ
他の商品より糖質が多いため、やや甘い味付けで商品名のとおり「のみやすい」です。
脱水症時の水分補給には適していないため、おすすめ度が低くなっていますが、ただの水分補給には適していますので、おすすめ度3.5だから悪いという事ではありません。
味がついている商品を探している人におすすめ
今回紹介する商品の中では、唯一果汁(緑茶)が使用されており、○○風味ではなく、○○味という表記がされています。
電解質への配慮は無いですが、その分「食物繊維」や「鉄」、「カルシウム」などが入っているため、ただの水分補給+αがある点が魅力です。
脱水症時の水分補給には適していないため、おすすめ度が低くなっていますが、ただの水分補給には適していますので、おすすめ度3.5だから悪いという事ではありません。
まとめ
水分補給に適している栄養補助食品を11商品紹介しました。
脱水症対策のための電解質への配慮がされているかいないか、を重点に置いたため難しい評価になってい増しましたが、栄養補助食品は高齢者や病者などで通常の食事だけでは必要な栄養素を摂れない場合に、栄養素の摂取を補助する目的で使用される食品ですので、ただの水分補給+α(電解質以外)が目的の商品は下の方になっています。ご了承ください。
医師・栄養士の指導を受けている方は、指導に基づいて使用されることを推奨します。
また、栄養補助食品の多量摂取により、健康が増進するものではありません。
食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、バランスの良い食事を心がけましょう。