「粉飴って何?」
「太りたいときに使ってもいいの?」
などの疑問はありませんか?
この記事では、粉飴とは、その目的や使い方、注意点についてお話しします。
目次
粉飴とは
粉飴とは、でんぷんを分解し、粉末状に加工したものです。
主成分はマルトデキストリンと呼ばれるもので、主に糖質(エネルギー)補給のために使われます。
デキストリンについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
デキストリンとは、危険性は無いのか【高齢者と栄養】粉飴を使う目的・用途
粉飴は糖質(エネルギー)補給目的で使用されますが、さらに細かい使用用途についてお話しします。
腎臓病食対応のエネルギー補給のため
臨床栄養の場では、腎臓病食の栄養管理で使用することが多いです。
というのも、腎臓病食ではたんぱく質摂取量を制限する必要があり、それによりエネルギー摂取量も減ってしまいます。
エネルギー摂取量をしっかり確保するために、
糖質(炭水化物)面では、粉飴でエネルギーアップをし、
脂質面では、MCT(中鎖脂肪酸)などでエネルギーアップをすることが多いです。
MCT(中鎖脂肪酸)の効果や摂取時のポイントなど【高齢者と栄養】身体を大きくするため(太るため)
粉飴は少量高カロリーであることが特徴です。
筋トレをする人や、成長期の子供などエネルギーを多く使用する人で、
体を大きく成長させる場合に使用することがあります。
持久力系のアスリート向け
筋トレをする人の目的(増量)とは、別の目的でアスリートが使う場合もあります。
それが、持久力維持のためです。
マラソンやトライアスロン選手などは、長時間エネルギーを使用し続けるため、
本番前の糖質を溜める段階と競技中のエネルギー補給として使用することがあります。
食欲不振の方のエネルギーアップのため
食欲が低下している高齢者や病者などでは、普通の「1食分」の食事を取ることが困難で残してしまうことがあります。
そんな時に、粉飴を食事に混ぜて提供することで、1/2食でも1食と同等のエネルギーを確保できるようになり、
少ない食事量で十分な栄養を補給することができるようになります。
粉飴の使い方
粉飴は、飲料や料理に混ぜて使うことが多いです。
飲料に溶かして飲む
粉飴は水に溶けやすく、飲料に溶かして飲むことができます。
やや甘い味のため、水やお茶に溶かして飲むと違和感があると思いますので、
ジュースやコーヒー、プロテイン飲料などと一緒に飲むようにすると良いでしょう。
砂糖の代替として料理に使う
粉飴は砂糖の代替品として使用することができます。
甘さは砂糖の1/5ほど(商品による)で、普通の料理で使用する砂糖の5倍のエネルギーを確保することができます。
砂糖すべてを粉飴にするというより、砂糖の半分ほどを粉飴に置き換えることが一般的です。
また、煮物などの副菜に後から追加してもしっかり混ぜることができるため、
家族4人いる中の1人だけ粉飴を使いたい場合などは、1人分だけ後から添加すれば良いでしょう。
粉飴と砂糖の違いについては、以下の記事で詳しく説明しています。
粉飴と砂糖の違い|カロリーや甘さ、代替したときの使用量について使用時の注意点
粉飴は少量高カロリーですので、過剰に使用することは避けましょう。
また、通常量の使用であってもいくつか注意点があります。
エネルギー過剰になる恐れ
エネルギー補給のために使用することが多いと思いますが、
少量高カロリーでエネルギーを簡単に追加できてしまうため、エネルギー過剰には注意してください。
筋トレをしている人や運動をしている人へのエネルギーアップの場合には大きな問題はありませんが、
高齢者や病者など運動量の少ない人では、エネルギーの過剰は肥満、生活習慣病のリスクにもなります。
適量の使用を心がけてください。
血糖値への悪影響
粉飴は糖質です。
糖質を多く摂ることで血糖値への悪い影響が出る可能性があります。
血糖コントロール(血糖値・HbA1c値)が悪い方は、医師・管理栄養士へ相談して慎重に使用するようにしてください。
血糖コントロールに問題が無い方でも、膵臓への負担を減らすために過剰摂取は避けましょう。
栄養バランスの乱れ
粉飴は糖質(炭水化物)ですので、単にエネルギーアップをしたい方は、
脂質、たんぱく質もバランスよく摂るようにしてください。
脂質はMCTを活用し、たんぱく質はプロテインを活用して増やすのでも良いと思います。
※腎臓病食を召し上がっている方は、医師・管理栄養士の指示に従って使用してください。
まとめ
粉飴とは、でんぷんを分解し、粉末状に加工したものです。
主成分はマルトデキストリンと呼ばれるもので、主に糖質(エネルギー)補給のために使われます。
使用目的としては、
・腎臓病食対応のエネルギー補給のため
・身体を大きくするため(太るため)
・持久力系のアスリート向け
・食欲不振の方のエネルギーアップのため
などがあります。
使い方は飲み物に溶かしたり、料理に混ぜたりなど簡単です。
その分過剰に摂取しないように注意する必要があります。
最後までお読みいただきありがとうございました。