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クエン酸の効果や摂取時のポイントなど【高齢者と栄養】

「ときどき、クエン酸配合と書かれているものがありますが、クエン酸って何?」

「クエン酸の効果が知りたい」

などのお悩みはありませんか?

この記事では、クエンの効果や摂取についてのポイント、クエン酸が摂れる栄養補助食品などについてお話します。

クエン酸とは

クエン酸とは、柑橘類や梅干しなどに多く含まれる酸味の成分です。

細胞内の「クエン酸回路」と呼ばれるエネルギー代謝経路の中心として働きます。

「クエン酸」は「健康」と様々な点から関わりがあり、

元気・生き生きとした活力を求める方に注目されている成分です。


栄養補助食品やサプリメント以外の一般食品にも利用されており、

酸味を活かした風味付けや、保存料(抗菌作用)、pH調整剤として利用されています。


筋肉中に蓄積した乳酸を分解することで、

疲労回復や筋肉痛、肩こりなどの軽減に関与します。

期待される効果に関して、詳しく見ていきましょう。

期待される効果

疲労回復

クエン酸には疲労物質とされる乳酸の分解を促進し、蓄積を減少させることで疲労回復効果が得られる可能性があるとされています。

また、この理由以外にも、キレート作用や抗酸化作用、血流改善効果などにより疲労回復に期待ができるとされています。

筋肉痛・肩こりなどの軽減

クエン酸を摂ることによりエネルギーを産生する「クエン酸回路」が活性化され、

エネルギー補給の循環が良くなることで、筋肉へのエネルギー供給が促進されるため、筋肉痛などを軽減すると考えられています。

また、疲労回復効果や血流改善効果により、筋肉痛・肩こりの軽減に期待ができるとされています。

ミネラル吸収促進「キレート作用」

クエン酸には「キレート作用」があります。

キレート作用とは、ミネラルの吸収を助けてくれる作用のことです。

そのため、カルシウムや鉄と一緒に摂ることで、それらの栄養素を効率よく吸収してくれる効果に期待ができます。

血流改善

クエン酸による血流改善効果がみられたとする研究報告があります。

クエン酸により血小板凝集が抑制されたことにより、血流改善がされたと推測されています。

食欲増進

クエン酸のもつ「酸味」により、胃液や唾液の分泌が促進され、

食欲が増進するとされています。

夏バテ防止

夏バテにより、体力や食欲が低下することがありますが、

クエン酸のもつ「エネルギー産生をサポートする働き」や、食欲増進が期待できることから、

夏バテ症状に有効的であるとされています。

クエン酸を多く含む食品

クエン酸を多く含む食品を紹介します。

レモン

クエン酸を食品の中で1番多くの含んでいるのが、レモンです。

レモン果汁100g当たり6.5gのクエン酸を含んでいます。

炭酸水などと割って飲むと手軽に摂ることができます。

柑橘類

レモン以外の柑橘類にもクエン酸が含まれています。

特にオレンジグレープフルーツに多く含まれており、レモンとは違い甘味があるため食べやすいです。

果物

意外とその他の果物にもクエン酸は含まれており、

パッションフルーツ、キウイ、バナナ、イチゴ、パイナップルなどに多く含まれています。

梅干し

梅干しにもクエン酸が含まれています。

100g当たりの重量別では、レモンに次いで2位の3.4g(クエン酸含有量)ですが、

梅干しはせいぜい10~20gが限度ですので、大量に摂ることはできません。

しかし、ご飯に乗せて食べることもできますし、梅肉和えなどの調味料としても活用できるため、食卓に並びやすい1品です。

脱脂粉乳

脱脂粉乳にもクエン酸が含まれています。

その他にもチーズホエーパウダーにもクエン酸が豊富に含まれていることから、ホエイプロテイン飲料にもクエン酸が豊富に含まれている可能性があります。

トマト

夏野菜のトマトにもクエン酸が含まれています。

トマトは水分も豊富で、夏バテ対策にピッタリな食材です。

ぜひ夏にたくさん食べたいですね。

クエン酸を摂るときのポイント

ビタミンB群と一緒に摂ろう

クエン酸だけで摂るよりも、ビタミンB群と一緒に摂ると、

エネルギー生成の効率が高まるとされています。

ビタミンB群は様々な食品に含まれています。食事と一緒にクエン酸を摂るようにするといいでしょう。

ビタミンB群について、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ビタミン13種類の働きと主な食品一覧

1日の摂取目安は”2g”

クエン酸の1日の摂取目安は2gほどといわれています。

クエン酸を大量に摂っても、健康効果が増幅するわけではないですし、

不要な分は体外に排出されてしまいます。

2g程度を意識して、食事を楽しむようにすると良いでしょう。

クエン酸が手軽に摂れるおすすめの栄養補助食品

一番最初にも話しましたが、

クエン酸は市販の食品であれば、風味付けや保存料などとして様々な食品に使われているため、比較的摂りやすいです。

サプリメントなども展開されており、栄養補助食品を介して摂取するほど重要ではないですが、

日々の水分補給やもしものための保存食として栄養補助食品を活用することもおすすめです。

今回は1つだけ、クエン酸が摂れる栄養補助食品を紹介します。

レモンと乳酸菌の水分補給ゼリー

(出典:amazon.co.jp

クエン酸配合の水分補給ゼリーです。


使用方法としては、

運動や夏場などの汗をかいたときや、

入浴後、就寝前、起床後などの水分補給として使う場面が多いです。


その他にも、少し食欲が無いときや疲労を感じるときに飲むなどすると良いでしょう。

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まとめ

クエン酸とは、柑橘類や梅干しなどに多く含まれる酸味の成分です。

細胞内の「クエン酸回路」と呼ばれるエネルギー代謝経路の中心として働きます。

疲労回復や筋肉痛軽減、キレート作用、食欲増進効果など様々な効果が期待できます。

クエン酸は、柑橘類、果物、トマトなどに多く含まれています。

クエン酸を上手に取り入れて、健康的な日々を手に入れましょう。




参考

一般社団法人 日本サプリメント協会(後藤典子). ”サプリメント図鑑”.株式会社マイナビ出版,2024年4月,164ページ

クエン酸の効果とは?―科学的根拠に基づく徹底解説(サプレポ)

クエン酸と血流改善について (2001) “(VICニュースレター) クエン酸と血流改善について” ビタミン広報センター

食品成分データベース(クエン酸)(文部科学省)

↑サプリメント図鑑というタイトルだけに、200品目ものサプリメントについて分かりやすく書かれています。栄養成分についてもっと詳しく知りたい方などにおすすめの1冊です。