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高齢者の『お酒』との付き合い方|各種アルコール適量一覧表

寝酒に1杯のはずが、つい2.3杯お酒を飲んでしまっているなんてことはありませんか?

また、お酒が好きで昔と変わらないくらいたくさん飲んでいる方は注意が必要です。

今回は、高齢者のお酒との付き合い方についてお話しします。

高齢者における飲酒問題

高齢者は若者に比べてアルコールの影響を受けやすい

個人差はありますが、高齢者や女性ではアルコールを分解する能力が低い人が多いです。

また、若い時よりも体の水分量が減るため、血中アルコール濃度が上昇しやすくなり、お酒の影響を受けやすくなります。

アルコールの摂りすぎが健康寿命を減らす原因

アルコールの摂りすぎにより、中性脂肪が肝臓内に蓄積して肝臓に負担をかけ、脂質異常症につながることもあります。

また、大量の飲酒は脳萎縮を生じさせるほか、老化で起こる記憶・学習能力の低下を加速させる可能性などにより、

アルコール依存症などの精神疾患認知症の発症リスクとなることもわかっています。

その他にも、酩酊状態での転倒による骨折などにより、健康寿命が低下する原因となってしまいます。

高齢者によくみられる健康問題

大量の飲酒により、以下のような健康問題を悪化させる可能性があります。

・糖尿病

・高血圧

・うっ血性心不全

・肝臓疾患

・骨粗鬆症

・認知機能

・気分障害

高齢者でこのような疾患を抱えている方は、適量の飲酒を心がけるようにしてください。

薬との悪い相互作用

処方薬や市販薬、ハーブ療法はアルコールと相性が悪いものもあります。

アルコールと悪い相互作用がある可能性のある薬には次のようなものがあります。

・アスピリン

・アセトアミノフェン

・風邪薬、アレルギー薬

・咳止めシロップ

・睡眠薬

・鎮痛剤

・抗不安薬、抗うつ薬

高齢者は、数種類の薬を服薬している方が多いです。

服薬治療をしている方は、過度な飲酒は控えましょう。

お酒との上手な付き合い方

厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」によると、

「節度ある適度な飲酒量」は、1日平均純アルコールで約20g程度であるとされています。

加えて、

・女性は男性よりも少ない量が適当である。

・65歳以上の高齢者においては、より少量の飲酒が適当である。

とされていることから、

1日のアルコール適正量は、

男性20g以下、女性10g以下程度が適切であるといえます。


また、別の資料では全ての人に「週に2日、連続した休肝日をもつこと」が推奨されています。

休刊日を取り入れてお酒を楽しむようにしましょう。

〈男女別〉各種アルコール適量一覧表

各種アルコールを男女別に適正量でまとめてみました。

ビールロング缶やチューハイレギュラー缶など、男性目線での規格量あり、

女性目線では適正量以上の量になってしまうことが分かります。

お酒を飲む際は、適正量を意識にして飲むようにしましょう。

まとめ

高齢者は、アルコールの影響を受けやすく、

脂質異常症、アルコール依存症、認知症などの心身の不調を生じるリスクが高くなるため注意が必要です。

何かしらの服薬治療をしている方は、薬との悪い相互作用に気を付けてお酒を飲むようにしてください。

アルコールの適量は20g程度とされていますが、女性や高齢者ではそれより少なくするようにとされているため、

男性20g以下、女性10g以下のアルコール量を目安としてお酒を楽しむようにすると良いでしょう。

無理に禁酒をする必要はありませんが、過度な飲酒は控えてお酒といい関係を築けるようにしてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。



参考

川口美喜子. ”100年栄養”.株式会社サンマーク出版,2024年1月,35~37ページ

Alcohol’s Effects on Health(U.S. National Institute on Alcohol Abuse and Alcoholism)

健康日本21(アルコール)(厚生労働省)

飲酒量の単位|e-ヘルスネット(厚生労働省)

↑お酒のことの他にも、管理栄養士目線で健康的な食生活について書かれています。興味のある方は是非買ってみてください。