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栄養補助食品を取り入れる際の注意点

ここで言う栄養補助食品とは、
高齢者や病者などで、通常の食事だけでは必要な栄養素を摂れない場合に、
栄養素の摂取を補助する目的で使用される食品
のことを指します。

正しく活用すれば、体に良い働きを期待できますが、
誤った方法で活用すると、逆に栄養の偏りが生じてしまうため注意が必要です。

そこでこの記事では、栄養補助食品を取り入れる際の注意点についてご説明していきます。



栄養補助食品とは何か?詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

栄養補助食品(補食)とは【管理栄養士解説】

栄養補助食品の注意点は?

栄養補助食品を取り入れる際の注意点を7つご紹介します。

栄養素の過剰摂取の恐れ

「栄養補助食品」というと栄養がたくさん入っているから、たくさん食べた方が良いんでしょ。と仰る方もいます。

しかし、栄養補助食品は高齢者や病者などで食事が食べられない方に、補助的に取り入れてもらうための食品で、たくさん食べれば良いというものではありません。

中には、特定の栄養素がたくさん含まれてる商品もあり、そのような商品を健常者が1日3回食べてしまうと栄養素の過剰摂取となり、別の健康障害生じてしまう可能性があるため注意してください。

商品の説明欄に1日当たりの推奨摂取量が書いてあるものなどもありますので、それを参考にしましょう。

脂質含有量が多い物がある

栄養補助食品には、エネルギー補給を目的として作られているものがあります。
そのような商品についての注意点です。

基礎知識として、各栄養素のエネルギー(kcal)は以下のようになっています。
たんぱく質:4kcal/1g
炭水化物 :4kcal/1g
脂質   :9kcal/1g

このことから、脂質は少量高エネルギーの栄養素であることが分かります。

栄養補助食品は、食思不良の方にも食べてもらえるように、少量高エネルギーになるように設計されている物が多いです。

そんな少量高エネルギーの物を作るために、脂質を大量に配合している商品があります。
中には脂質含有量が15gを超えている商品もあります。

脂質の1日の目標量は
男性40~60g、女性31.1~46.7gです。
(推定エネルギー必要量75歳以上、身体活動レベルⅠで算出(一番必要量が低い方です))※1

栄養補助食品を3つ食べるだけで、目標量を超えてしまう可能性もあります。
脂質の過剰摂取は、脂質異常症などの生活習慣病のリスクにもつながるため注意しましょう。

不確かな情報源を信じない

「栄養」に関して、一番知識がある人は「管理栄養士」です。

「疾病」に関して、一番知識のある人は「医師」です。

私は、管理栄養士と医師に聞く事が一番ベストだと考えます。

また、友人や知人に紹介されたものが自分(もしくは被介護者)に合っているとは限りません。
分からないことは、管理栄養士や医師などに聞きましょう。

無理やり食べさせようとしない

普通の食事が食べられない人、食べてくれない人に栄養補助食品を提供するケースがあります。

支援する立場からすると、栄養補助食品だけでも食べて欲しい!
という気持ちはありますが、その人が食べたいときに食べてもらうことがその後の生活リズム、食思改善にも重要です。

無理やり食べさせようとすると、さらに食欲が低下してしまう可能性があるので注意してください。

飲料タイプの商品は誤嚥のリスクが高い

飲料タイプの商品は、さらさらの物と、とろみがある物と、ゼリー状の物がありますが、
ゼリータイプの商品に比べると、食塊が作りにくいため、口に入れたものを広げすに送り込むような能力がある程度有していないと安全に飲み込むのが難しいです。

そのため、嚥下能力が低い方にはゼリータイプの商品がおすすめです。

味が独特

栄養補助食品は、普通のゼリー、ジュースとは違い様々な栄養素が添加されているため、どうしても独特な味がします。

私が好きなCP10も変な味がします。(鉄の味)
最初は「なんじゃこりゃ」と思いましたが、激マズではなかったため時々食べていたら、慣れました。笑

栄養の大切さや、体の中での働きを知っていると、少し変な味でも食べよう・飲もうと思えると思います。

そのため、被介護者へ食事の大切さを伝えることも重要です。

とはいえ、嫌いな味の補食を無理に食べさせようとすると食思低下につながるので注意しましょう。

乳・大豆アレルギーは注意

栄養補助食品には、乳・大豆が入っているものが多いです。

アレルギー持ちの方は、それ以外の商品を選ぶようにしましょう。

栄養補助食品を選ぶときに、参考にすることは?

特別用途食品の表示や栄養成分表示を参考にすると良いでしょう。

特別用途食品の表記に注目しよう

「特別用途食品」として消費者庁に表示の許可を得ている商品は、消費者から見ても分かりやすいです。

例えば、明治メイバランス ミルクテイストシリーズ

明治メイバランス Miniカップ ミルクテイスト(栄養ケア倶楽部)より引用

「明治メイバランス」は、食事として摂取すべき栄養素がバランスよく含まれている総合栄養食品です。通常の食事で十分な栄養を摂ることができない方や低栄養の方の栄養補給に適しています。※2

と表示されています。
通常の食事から栄養が摂れない場合や、低栄養の場合に適しているんだなと分かります。




他にも、アイソカルゼリー ハイカロリー

アイソカル®ゼリー ハイカロリー(ネスレ栄養ネット)より引用

本品は、誤嚥防止を目的としたえん下困難者に適した食品です。※2

と表示されています。
嚥下困難者に適しているんだなと分かります。

このように特別用途食品のマークがついている商品を選ぶとわかりやすいでしょう。

栄養成分表示を確認しよう

商品の裏面などに書かれている栄養成分表示を確認して、どんな栄養素が入っているのか確認しましょう。

栄養成分表示は法律により、
「熱量(エネルギー)・たんぱく質・脂質・炭水化物・ナトリウム(食塩相当量)」の表示が義務化されています。
※3

そのため、上記以外の栄養素が書かれている場合は、
そのメーカーが特に推したい栄養素である可能性が高いです。

例えば、メイバランスは様々な栄養素が一度に摂れることが魅力の商品なので、
上記以外にビタミンやミネラルなど様々な栄養素が書かれています。

アイソカルゼリーハイカロリーは少量高エネルギーが魅力なので、
「熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量」しか書かれていません。

CP10ゼリーはコラーゲンペプチドが高容量配合されていることが魅力の商品なので、
「熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量・コラーゲンペプチド」が記載されています。

このように、栄養成分表示を見ると、その商品が何に特化しているのかヒントを得ることができます。
その栄養素がどう影響するのかわからない場合は、管理栄養士や医師に聞くなどしましょう。

まとめ

高齢者や病者などで、通常の食事だけでは必要な栄養素を摂れない場合に、
栄養素の摂取を補助する目的で使用される栄養補助食品ですが、
必要量以上に摂取することで、健康増進効果が大きく得られるという訳ではありません。

また、特定の栄養素がたくさん入っている物もあり、栄養素の過剰摂取により健康障害が生じるリスクもあります。
1日の適量を守って取り入れるようにしましょう。

栄養補助食品は多種類販売されています。
嚥下機能や咀嚼機能など、各個人の能力に合わせたり、必要とする目的に合わせた商品を選びようにしましょう。
その際、分からないことがあれば管理栄養士、医師などに相談するようにしましょう。





医師・栄養士の指導を受けている方は、指導に基づいて使用されることを推奨します。
また、栄養補助食品の多量摂取により、健康が増進するものではありません。
食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、バランスの良い食事を心がけましょう。

参考
※1「日本人の食事摂取基準(2020 年版)「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書(「日本人の食事摂取基準」策定検討会、厚生労働省)」
※2「特別用途食品 許可品目一覧(消費者庁)」
※3「栄養成分表示について(消費者庁)」