記事内に広告を含みます

【管理栄養士が教える】体重を増やすための食事

「体重を増やしたいけど、食事は増やせない…」

「痩せてきてしまったから、体重を増やしたい」

なんて思っていませんか?

この記事では、体重を増やすための食事についてお話しします。

体重が増えない原因

体重を増やすには、摂取エネルギーを増やすことが重要です。

摂取エネルギー量を十分に確保できない、もしくは体内に維持できない場合に太りにくくなってしまうためです。

具体的には、以下のような原因があります。

食事摂取量が少ない

食事摂取量が少ないと、「摂取エネルギー量」が少なくなってしまい、

体重の増加に必要な分のエネルギーが確保できず、太れない状態になってしまいます。

消化・吸収能力が低い

食事摂取量は正常でも、その食事を消化・吸収できずに排泄してしまった場合も、

エネルギーを十分に摂れず、体重増加に必要なエネルギーが確保できなくなり、太れない状態になります。

体質

アンガールズ山根さんやナインティナイン矢部さんのように、

もともとの体質で体重が増えにくい方もいます。

他の視点でみても、ギャル曽根さんのように食べてもすぐに排出してしまう方もいます。

申し訳ないですが、体質上太りにくい方はエネルギー摂取量を増やしてもなかなか太らない方もいます。

痩せ体質の方には、以下の方法が効かない可能性もありますがご承知おきください。

体重を増やすための食事

体重を増やすため、摂取エネルギー量を増やす食事方法をお伝えします。

油を増やす

出典:amazon.co.jp

エネルギーに変換される栄養素は「たんぱく質」「炭水化物」「脂質」の3つがありますが、

「たんぱく質」「炭水化物」は1gあたり4kcalのエネルギー量であることに比べ、

「脂質」は1g当たり9kcalのエネルギー量を持っています。

油(脂質)は少量高カロリーで、手軽にエネルギー量アップをすることができます。


生活への取り入れ方の例

・炒め油を増やす

・揚げ物を食べるようにする

・MCT(中鎖脂肪酸)を食事に添加する(加熱×)

・オリーブオイルを食事に添加する(加熱×)

・あまに油、えごま油を食事に添加する(加熱×)

MCT(中鎖脂肪酸)について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

MCT(中鎖脂肪酸)の効果や摂取時のポイントなど【高齢者と栄養】

粉飴を使う

出典:amazon.co.jp

粉飴とはでんぷんを分解し、粉末状に加工したものです。

主成分はマルトデキストリンと呼ばれるものです。

粉飴(あめ)というように、少し甘味もあり、砂糖の代替品として使うこともできます。

砂糖の1/5の甘さのため、砂糖の5倍多く使用することができ、5倍のエネルギーを摂取することができます。

臨床栄養の分野では、腎臓病食によく使用されている食品で、使用用途はエネルギーアップですので、体重増加にうってつけの食材です。


生活への取り入れ方の例

・砂糖の代替として料理に使う

・飲み物に溶かして飲む

粉飴について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

粉飴とは?使用目的や使い方など【管理栄養士解説】

間食にナッツor高カカオチョコレート

出典:amazon.co.jp

体重を増やすために間食(おやつ)を有効活用しましょう。

おやつは少量高カロリーのものが多いですが、ポテチやスナック菓子など健康に悪いものが多いです。

健康に悪い物を食べるのではなく、せっかくならば健康に良い物を食べるようにしましょう。


ナッツは良質な油を豊富に含んでいます。

油を摂ることができ、その質も高いため一石二鳥です。


高カカオチョコレートは油が多く、エネルギーが多いです。

また、高カカオチョコレートは、1日5回、1回5gずつ摂ると健康効果を期待できると言われています。

体重を増やすのと同時に、チョコレートをちびちび食べて健康効果も得れたら最高ですね。

飲み物はプロテイン飲料

出典:amazon.co.jp

今まで紹介した3つの方法は、「脂質」と「炭水化物」を増やす方法です。

栄養バランスの偏りをなくすためにも、飲み物をプロテイン飲料にして「たんぱく質」からのエネルギー補給もするようにしましょう。

水やお茶にはエネルギーがほぼ無いですが、エネルギーのある飲料にすることで体重増加にもつながります。

1日1回規定量のプロテイン飲料を摂ってもいいですし、

1日2~3回少量ずつプロテイン飲料を摂るのでも構いません。

自分に合う方法で試してみてください。

栄養補助食品の活用

出典:amazon.co.jp

栄養補助食品とは、高齢者や病者向けの栄養補給を目的とする食品で、

「少量高カロリー」のものが多くあります。

飲料タイプやゼリータイプの商品があり、間食として食べるのも良いですし食事の1品として食べるのも良いでしょう。

食事摂取量が増えると、ビタミン・ミネラルの消費が増える可能性も考えられます。

栄養補助食品には、ビタミン・ミネラルが強化された商品もあるので、ビタミン・ミネラル補給として選ぶのもありです。

食事回数を増やす

出典:amazon.co.jp

1回の食事量が少量でなかなか増やせないという方は、食事回数を増やすように努力してみましょう。

目安は、午前10時と午後3時の間食の時間を食事時間に変えることです。

下手に血糖値を上げないためにも、10時と3時の食事は炭水化物の少ないものがオススメです。

また、食事回数を増やすために「夜食」を追加するというのはオススメしません。

深夜の食事は、健康面でマイナスなことが多いので、日中の活動時間帯に食事を増やしてみてください。

可能であれば主食量を増やす

出典:amazon.co.jp

最後に、可能であれば主食量を増やしてみましょう。

ご飯120gを食べている方の場合は、140gに。

少量でも良いので、増やせるようでしたら増やしてみてください。

注意点

体重を増やすための食事方法について書きましたが、注意点もありますのでお伝えします。

栄養バランスが乱れないように

エネルギーを多く摂るために、油を多く摂ろう!粉飴を使おう!

とするのは良いですが、それだけではなくプロテインも活用したり、場合によってはビタミン・ミネラルのサプリも取り入れるなどして栄養バランスが乱れないように意識してください。

栄養バランスが乱れると、体重とともに「血糖」「血圧」「血中脂質」などの数値も増加してしまう可能性もあります。

主食・主菜・副菜のそろった食事で、バランスが整った食生活を心がけましょう。

体へ過度な負荷をかけないように

正直、「油」「粉飴」「チョコ」は簡単にできると思います。

ですので上記の方法によって、1か月で10㎏ほど増加させることも可能ですが、

急な体重増加は危険ですので、1か月2~3㎏の体重増加を目安にしましょう。

だいたい1日400~500kcal程度の増加が上限目安でしょう。

運動もする

必ず運動もしてください。

食事を変えただけでは、エネルギーを増やしただけです。

そのままでは、脂肪の蓄積により不健康に体重が増加するだけです。

運動すると痩せてしまうと思われている方もいると思いますが、この食事を取り入れるのであればしっかり運動してください。

骨格筋量を増やし、筋力もアップして健康的に太るようにしましょう。

病気・疾患を抱えている人は自己判断で取り入れないでください

特に高齢者で、基礎疾患などの病気を抱えている人は自己判断で取り入れないでください。

医師・管理栄養士と相談のうえ、適切な方法で体重に取り組むようにしてください。

まとめ

今回は体重を増やす食事についてお話ししました。

その方法は以下の通りです。

・油を増やす

・粉飴を使う

・間食にナッツor高カカオチョコレート

・飲み物はプロテイン飲料

・栄養補助食品の活用

・食事回数を増やす

・可能であれば主食量を増やす

栄養バランスや健康に注意して、無理のない範囲で試してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。